闇がその夜をとらえ その夜は年の日々に加えられず 月の一日に数えられることのないように。 その夜は、はらむことなく 喜びの声もあがるな。 日に呪いをかける者 レビヤタンを呼び起こす力ある者が その日を呪うがよい。 その日には、夕べの星も光を失い 待ち望んでも光は射さず 曙のまばたきを見ることもないように。 その日が、わたしをみごもるべき腹の戸を閉ざさず この目から労苦を隠してくれなかったから。 なぜ、わたしは母の胎にいるうちに 死んでしまわなかったのか。 せめて、生まれてすぐに息絶えなかったのか。 なぜ、膝があってわたしを抱き 乳房があって乳を飲ませたのか。 それさえなければ、今は黙して伏し 憩いを得て眠りについていたであろうに。 今は廃虚となった町々を築いた 地の王や参議らと共に 金を蓄え、館を銀で満たした諸侯と共に。 なぜわたしは、葬り去られた流産の子 光を見ない子とならなかったのか。 そこでは神に逆らう者も暴れ回ることをやめ 疲れた者も憩いを得 捕われ人も、共にやすらぎ 追い使う者の声はもう聞こえない。 そこには小さい人も大きい人も共にいて 奴隷も主人から自由になる。 なぜ、労苦する者に光を賜り 悩み嘆く者を生かしておかれるのか。 彼らは死を待っているが、死は来ない。 地に埋もれた宝にもまさって 死を探し求めているのに。 墓を見いだすことさえできれば 喜び躍り、歓喜するだろうに。 行くべき道が隠されている者の前を 神はなお柵でふさがれる。 日ごとのパンのように嘆きがわたしに巡ってくる。 湧き出る水のようにわたしの呻きはとどまらない。 恐れていたことが起こった 危惧していたことが襲いかかった。 静けさも、やすらぎも失い 憩うこともできず、わたしはわななく。
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