それから、定められた時に、すでに脅しをかけておいたとおり、再び南へ軍隊を進めるが、今度は以前のようにはいかない。 というのも、ローマの軍艦におびえて退却し、国へ逃げ帰るはめになるからだ。退却を余儀なくされた王は腹を立て、再びエルサレムを襲って聖所を汚し、毎日のささげ物をやめさせ、神殿の中で偶像を礼拝する。エルサレムを去る時、父祖の信仰を捨ててしまった不信仰なユダヤ人を、権力の座につかせる。 王は、神を憎む者たちにこびて、自分の側につかせようとする。だが、神を知る人々は勢力を増し、大きなことを行うようになる。 その時霊的理解力を備えた人々は、多くの人を教える幅広い働きをする。だが、いつも危険にさらされ、そのうちの多くの者は火や剣で殺され、あるいは獄につながれ、略奪される。 やがて、こうした迫害も収まるだろう。だが、不信仰な者たちの中から、援助の手を差し伸べるように見せかけ、実は自分たちに有利に事を運ぼうとする者たちが現れる。 その時には、神のことをよく悟っている人々の中からも、つまずき倒れる者が出る。これは、神の定めた試練が終わる時まで、彼らを精錬し純化するためである。 この王は、何でも自分の好きなようにふるまい、どんな神よりも自分は偉いと主張して、まことの神さえも冒瀆し、なお栄えている。それも彼の時が終わるまでだ。神の計画は揺らぐことがないから。
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