エゼキエル書 31:2-16

エゼキエル書 31:2-16 JCB

「人の子よ、エジプトの王とその全国民に告げよ。 おまえはかつての大国アッシリヤと同じく、 まるでレバノン杉のようだ。 枝を大きく張って涼しい木陰を作り、 その先端は高く雲にまで達している。 根は地下深く伸びて、枝はよく生い茂り、 水を回りの木々にも供給していた。 どの木よりも高くそびえ立ち、 根から十分に水分を吸収して枝も大きく伸び、 こんもりと茂っていた。 枝には鳥が巣を作り、木陰で家畜が子を産んだ。 このように世界の大国がみな、その木陰に住んだのだ。 木はたくましく、美しかった。 深く根を張り、十分に水分を吸収していたからだ。 神の園の中にも、 この木より高くそびえるものはなかった。 糸杉もこの木の枝とは比べようがなく、 その美しさにはかなわなかった。 わたしが与えたその雄姿を、 エデンのすべての木がうらやましがった。」 しかし、主はこう語ります。「エジプトは思い上がって、尊大になった。雲にまで達するほど自分を高くして、他を見下した。 その罰として、わたしはエジプトを大国の手に渡して滅ぼす。わたしがエジプトを切り倒すのだ。 国々から恐れられているバビロンからの軍隊を侵入させ、その木を切り倒して、地に投げ捨てさせる。枝はエジプトの山や谷や川に散らされる。その木陰に身を寄せていた者はみな、倒れたエジプトを見捨てて出て行く。 いろいろの鳥が、倒れた木の小枝をむしり取り、野獣が枝の間に住みつくようになる。 どんな国も、雲より高くそびえても、その繁栄を鼻にかけて思い上がってはならない。すべてのものは滅びるからだ。それらはみな、世界中のおごり高ぶる者とともに、地獄に落とされる。」 主は語ります。「エジプトが滅んだ日に、わたしは大海原を喪に服させ、その潮の満ち干を止めてしまった。レバノンに喪服をまとわせ、その木々を嘆き悲しませた。 エジプトがくずれ落ちる大音響で、多くの国を恐れさせた。エジプトと同罪の国々をも、いっしょに地獄に投げ込んだからだ。エデンでおごり高ぶっている他のすべての木々、レバノンのえり抜きの大木、根を深く下ろして水分を吸い上げた木々は、エジプトが共に地獄にいるのを見て慰められる。