創世記 33:1-20

創世記 33:1-20 Colloquial Japanese (1955) (JA1955)

さてヤコブは目をあげ、エサウが四百人を率いて来るのを見た。そこで彼は子供たちを分けてレアとラケルとふたりのつかえめとにわたし、 つかえめとその子供たちをまっ先に置き、レアとその子供たちを次に置き、ラケルとヨセフを最後に置いて、 みずから彼らの前に進み、七たび身を地にかがめて、兄に近づいた。 するとエサウは走ってきて迎え、彼を抱き、そのくびをかかえて口づけし、共に泣いた。 エサウは目をあげて女と子供たちを見て言った、「あなたと一緒にいるこれらの者はだれですか」。ヤコブは言った、「神がしもべに授けられた子供たちです」。 そこでつかえめたちはその子供たちと共に近寄ってお辞儀した。 レアもまたその子供たちと共に近寄ってお辞儀し、それからヨセフとラケルが近寄ってお辞儀した。 するとエサウは言った、「わたしが出会ったあのすべての群れはどうしたのですか」。ヤコブは言った、「わが主の前に恵みを得るためです」。 エサウは言った、「弟よ、わたしはじゅうぶんもっている。あなたの物はあなたのものにしなさい」。 ヤコブは言った、「いいえ、もしわたしがあなたの前に恵みを得るなら、どうか、わたしの手から贈り物を受けてください。あなたが喜んでわたしを迎えてくださるので、あなたの顔を見て、神の顔を見るように思います。 どうかわたしが持ってきた贈り物を受けてください。神がわたしを恵まれたので、わたしはじゅうぶんもっていますから」。こうして彼がしいたので、彼は受け取った。 そしてエサウは言った、「さあ、立って行こう。わたしが先に行く」。 ヤコブは彼に言った、「ごぞんじのように、子供たちは、かよわく、また乳を飲ませている羊や牛をわたしが世話をしています。もし一日でも歩かせ過ぎたら群れはみな死んでしまいます。 わが主よ、どうか、しもべの先においでください。わたしはわたしの前にいる家畜と子供たちの歩みに合わせて、ゆっくり歩いて行き、セイルでわが主と一緒になりましょう」。 エサウは言った、「それならわたしが連れている者どものうち幾人かをあなたのもとに残しましょう」。ヤコブは言った、「いいえ、それには及びません。わが主の前に恵みを得させてください」。 その日エサウはセイルへの帰途についた。 ヤコブは立ってスコテに行き、自分のために家を建て、また家畜のために小屋を造った。これによってその所の名はスコテと呼ばれている。 こうしてヤコブはパダンアラムからきて、無事カナンの地のシケムの町に着き、町の前に宿営した。 彼は天幕を張った野の一部をシケムの父ハモルの子らの手から百ケシタで買い取り、 そこに祭壇を建てて、これをエル・エロヘ・イスラエルと名づけた。

創世記 33:1-20 リビングバイブル (JCB)

やがて、向こうから、エサウが四百人の供を引き連れて来るのが見えました。ヤコブは、今度は家族を幾つかのグループに分けました。二人のそばめとその子どもたちを先頭に、レアとその子どもたちを次に、そしてラケルとヨセフを最後に置きました。 そして自分は、一番先頭に立ちました。エサウとの距離はどんどん縮まります。ヤコブは、立ち止まっては深々と頭を下げ、また少し行ってはおじぎをするというぐあいに、七度もくり返しました。 それを見たエサウは走り寄って出迎え、弟をきつく抱きしめると、愛情を込めて口づけをしました。感激のあまり、二人は涙にくれるばかりです。 エサウは女と子どもたちを見て尋ねました。「あの連れの者たちは?」 「私の子どもです。」 まず二人のそばめが子どもたちといっしょに進み出て、ていねいにおじぎをしました。 次にレアと子どもたち、最後にラケルとヨセフがあいさつしました。 「ここに来る途中、たくさんの家畜の群れを見たが、あれは何かな。」 「私から、ご主人である兄さんへの贈り物です。ほんの心ばかりのものですが、ごあいさつ代わりに。」 「ヤコブ、私は家畜なら十分持っているよ。わざわざ贈り物をくれなくていい。自分で持っておきなさい。」 「そんなことを言わず、受け取ってください。兄さんのにこやかな笑顔を見て安心しました。兄さんに会うのが怖かったのです。神様の前に出る時のように。 遠慮しないで、気持ちよく納めてください。神様のおかげで、私も多少は財産を持てる身になったのですから。」ヤコブがしきりに言うので、とうとうエサウは贈り物を受け取りました。 「さあ、そろそろ出かけよう。道案内はわれわれが引き受けるよ。」 「ありがとう、兄さん。でもせっかくですが、ごらんのとおり、小さな子どもや生まれたばかりの家畜もいるものですから。あまり急がせたら、群れは死んでしまうでしょう。 ですから、兄さんは先に行ってください。私たちはあとからゆっくり行きます。兄さんのいるセイルでまたお目にかかりましょう。」 「わかった、それでは手伝いに何人か残していくから、道案内にでも使ってくれ。」 「それには及びません。ご厚意は十分に受けましたし、私たちだけでも何とかなりますから。」 エサウはその日、セイルに向けて出発しました。 ヤコブ一家はスコテまで行くとテントを張り、家畜の群れには囲いを作りました。そこがスコテ〔「小屋」の意〕と呼ばれるのはそのためです。 こうして、無事カナンのシェケムに到着し、町の外にテントを張りました。 その土地を、ヤコブはシェケムの父ハモルの家から銀貨百枚で買い取り、 祭壇を築いて、エル・エロヘ・イスラエル〔「イスラエルの神のための祭壇」の意〕と名づけました。

創世記 33:1-20 Seisho Shinkyoudoyaku 聖書 新共同訳 (新共同訳)

ヤコブが目を上げると、エサウが四百人の者を引き連れて来るのが見えた。ヤコブは子供たちをそれぞれ、レアとラケルと二人の側女とに分け、 側女とその子供たちを前に、レアとその子供たちをその後に、ラケルとヨセフを最後に置いた。 ヤコブはそれから、先頭に進み出て、兄のもとに着くまでに七度地にひれ伏した。 エサウは走って来てヤコブを迎え、抱き締め、首を抱えて口づけし、共に泣いた。 やがて、エサウは顔を上げ、女たちや子供たちを見回して尋ねた。 「一緒にいるこの人々は誰なのか。」 「あなたの僕であるわたしに、神が恵んでくださった子供たちです。」 ヤコブが答えると、 側女たちが子供たちと共に進み出てひれ伏し、 次に、レアが子供たちと共に進み出てひれ伏し、最後に、ヨセフとラケルが進み出てひれ伏した。 エサウは尋ねた。 「今、わたしが出会ったあの多くの家畜は何のつもりか。」 ヤコブが、「御主人様の好意を得るためです」と答えると、 エサウは言った。 「弟よ、わたしのところには何でも十分ある。お前のものはお前が持っていなさい。」 ヤコブは言った。 「いいえ。もし御好意をいただけるのであれば、どうぞ贈り物をお受け取りください。兄上のお顔は、わたしには神の御顔のように見えます。このわたしを温かく迎えてくださったのですから。 どうか、持参しました贈り物をお納めください。神がわたしに恵みをお与えになったので、わたしは何でも持っていますから。」 ヤコブがしきりに勧めたので、エサウは受け取った。 それからエサウは言った。 「さあ、一緒に出かけよう。わたしが先導するから。」 「御主人様。ご存じのように、子供たちはか弱く、わたしも羊や牛の子に乳を飲ませる世話をしなければなりません。群れは、一日でも無理に追い立てるとみな死んでしまいます。 どうか御主人様、僕におかまいなく先にお進みください。わたしは、ここにいる家畜や子供たちの歩みに合わせてゆっくり進み、セイルの御主人様のもとへ参りましょう。」 ヤコブがこう答えたので、 エサウは言った。 「では、わたしが連れている者を何人か、お前のところに残しておくことにしよう。」 「いいえ。それには及びません。御好意だけで十分です」と答えたので、 エサウは、その日セイルへの道を帰って行った。 ヤコブはスコトへ行き、自分の家を建て、家畜の小屋を作った。そこで、その場所の名はスコト(小屋)と呼ばれている。 ヤコブはこうして、パダン・アラムから無事にカナン地方にあるシケムの町に着き、町のそばに宿営した。 ヤコブは、天幕を張った土地の一部を、シケムの父ハモルの息子たちから百ケシタで買い取り、 そこに祭壇を建てて、それをエル・エロヘ・イスラエルと呼んだ。

創世記 33:1-20 Japanese: 聖書 口語訳 (口語訳)

さてヤコブは目をあげ、エサウが四百人を率いて来るのを見た。そこで彼は子供たちを分けてレアとラケルとふたりのつかえめとにわたし、 つかえめとその子供たちをまっ先に置き、レアとその子供たちを次に置き、ラケルとヨセフを最後に置いて、 みずから彼らの前に進み、七たび身を地にかがめて、兄に近づいた。 するとエサウは走ってきて迎え、彼を抱き、そのくびをかかえて口づけし、共に泣いた。 エサウは目をあげて女と子供たちを見て言った、「あなたと一緒にいるこれらの者はだれですか」。ヤコブは言った、「神がしもべに授けられた子供たちです」。 そこでつかえめたちはその子供たちと共に近寄ってお辞儀した。 レアもまたその子供たちと共に近寄ってお辞儀し、それからヨセフとラケルが近寄ってお辞儀した。 するとエサウは言った、「わたしが出会ったあのすべての群れはどうしたのですか」。ヤコブは言った、「わが主の前に恵みを得るためです」。 エサウは言った、「弟よ、わたしはじゅうぶんもっている。あなたの物はあなたのものにしなさい」。 ヤコブは言った、「いいえ、もしわたしがあなたの前に恵みを得るなら、どうか、わたしの手から贈り物を受けてください。あなたが喜んでわたしを迎えてくださるので、あなたの顔を見て、神の顔を見るように思います。 どうかわたしが持ってきた贈り物を受けてください。神がわたしを恵まれたので、わたしはじゅうぶんもっていますから」。こうして彼がしいたので、彼は受け取った。 そしてエサウは言った、「さあ、立って行こう。わたしが先に行く」。 ヤコブは彼に言った、「ごぞんじのように、子供たちは、かよわく、また乳を飲ませている羊や牛をわたしが世話をしています。もし一日でも歩かせ過ぎたら群れはみな死んでしまいます。 わが主よ、どうか、しもべの先においでください。わたしはわたしの前にいる家畜と子供たちの歩みに合わせて、ゆっくり歩いて行き、セイルでわが主と一緒になりましょう」。 エサウは言った、「それならわたしが連れている者どものうち幾人かをあなたのもとに残しましょう」。ヤコブは言った、「いいえ、それには及びません。わが主の前に恵みを得させてください」。 その日エサウはセイルへの帰途についた。 ヤコブは立ってスコテに行き、自分のために家を建て、また家畜のために小屋を造った。これによってその所の名はスコテと呼ばれている。 こうしてヤコブはパダンアラムからきて、無事カナンの地のシケムの町に着き、町の前に宿営した。 彼は天幕を張った野の一部をシケムの父ハモルの子らの手から百ケシタで買い取り、 そこに祭壇を建てて、これをエル・エロヘ・イスラエルと名づけた。