ヨシュア記 8:3-35

ヨシュア記 8:3-35 Japanese: 聖書 口語訳 (口語訳)

ヨシュアは立って、すべてのいくさびとと共に、アイに攻め上ろうとして、まず大勇士三万人を選び、それを夜のうちにつかわした。 ヨシュアは彼らに命じて言った、「あなたがたは町に向かって、町のうしろに伏せていなければならない。町を遠く離れないで、みな備えをしていなければならない。 わたしとわたしに従う民とは皆共に、町に攻め寄せよう。そして彼らが前のようにわれわれにむかって出てくるとき、われわれは彼らの前から逃げるであろう。 そうすれば彼らはわれわれを追って出てくるであろうから、われわれはついに彼らを町からおびき出すことができる。彼らは言うであろう、『この人々はまた前のように、われわれの前から逃げていく』。こうしてわれわれは彼らの前から逃げるであろう。 その時、あなたがたは伏せている所から立ち上がって、町を取らなければならない。あなたがたの神、主がそれをあなたがたの手に与えられるからである。 あなたがたが、町を取ったならば、町に火を放ち、主が命じられたようにしなければならない。わたしはこう、あなたがたに命じるのである」。 そうしてヨシュアが彼らをつかわしたので、彼らはアイの西方、ベテルとアイの間の待ち伏せする場所に行って身を伏せた。ヨシュアはその夜、民の中に宿った。 ヨシュアは明くる朝、早く起きて、民を集め、イスラエルの長老たちと共に、民に先立って、アイに上っていった。 彼と共にいたいくさびとたちもみな上っていって、町の前に近づき、アイの北に陣を取った。彼らとアイの間には、一つの谷があった。 ヨシュアはおおよそ五千人をとって、町の西方、ベテルとアイの間に、伏せておいた。 こうして民の主力を町の北におき、しんがりを町の西においた。ヨシュアはその夜、谷の中で宿った。 アイの王はこれを見て、すべての民と共に、急いで、早く起き、アラバに行く下り坂に進み出て、イスラエルと戦った。しかし、王は町のうしろに、すきをうかがう伏兵のおることを知らなかった。 ヨシュアはイスラエルのすべての人々と共に、彼らに打ち破られたふりをして、荒野の方向へ逃げだしたので、 その町の民はみな呼ばわり集まって彼らのあとを追い、ヨシュアのあとを追って町からおびき出され、 アイにもベテルにも残っているものはひとりもなく、みな出てイスラエルのあとを追い、町を開け放して、イスラエルのあとを追った。 その時、主はヨシュアに言われた、「あなたの手にあるなげやりを、アイの方にさし伸べなさい。わたしはその町をあなたの手に与えるであろう」。そこでヨシュアが手にしていたなげやりを、アイの方にさし伸べると、 伏兵はたちまちその場所から立ち上がり、ヨシュアが手をのべると同時に、走って町に入り、それを取って、ただちに町に火をかけた。 それでアイの人々が、うしろをふり返って見ると、町の焼ける煙が天に立ちのぼっていたので、こちらへもあちらへも逃げるすべがなかった。荒野へ逃げていった民も身をかえして、追ってきた者に迫った。 ヨシュアとすべてのイスラエルびとは、伏兵が町を取り、町の焼ける煙が立ち上るのを見て、身をかえしてアイの人々を撃った。 また町を取ったものは町を出て彼らに向かったので、彼らは、こちらとあちらとからイスラエルの中にはさまれた。こうしてイスラエルびとが彼らを撃ったので、生き残ったもの、逃げおおせたものは、ひとりもなかった。 そしてアイの王を生けどりにして、ヨシュアのもとへ連れてきた。 イスラエルびとは、荒野に追撃してきたアイの住民をことごとく野で殺し、つるぎをもってひとりも残さず撃ち倒してのち、皆アイに帰り、つるぎをもってその町を撃ち滅ぼした。 その日アイの人々はことごとく倒れた。その数は男女あわせて一万二千人であった。 ヨシュアはアイの住民をことごとく滅ぼしつくすまでは、なげやりをさし伸べた手を引っこめなかった。 ただし、その町の家畜および、ぶんどり品はイスラエルびとが自分たちの戦利品として取った。主がヨシュアに命じられた言葉にしたがったのである。 こうしてヨシュアはアイを焼いて、永久に荒塚としたが、それは今日まで荒れ地となっている。 ヨシュアはまた、アイの王を夕方まで木に掛けてさらし、日の入るころ、命じて、その死体を木から取りおろし、町の門の入口に投げすて、その上に石の大塚を積み上げさせたが、それは今日まで残っている。 そしてヨシュアはエバル山にイスラエルの神、主のために一つの祭壇を築いた。 これは主のしもべモーセがイスラエルの人々に命じたことにもとづき、モーセの律法の書にしるされているように、鉄の道具を当てない自然のままの石の祭壇であって、人々はその上で、主に燔祭をささげ、酬恩祭を供えた。 その所で、ヨシュアはまたモーセの書きしるした律法を、イスラエルの人々の前で、石に書き写した。 こうしてすべてのイスラエルびとは、本国人も、寄留の他国人も、長老、つかさびと、さばきびとと共に、主の契約の箱をかくレビびとである祭司たちの前で、箱のこなたとかなたに分れて、半ばはゲリジム山の前に、半ばはエバル山の前に立った。これは主のしもべモーセがさきに命じたように、イスラエルの民を祝福するためであった。 そして後、ヨシュアはすべての律法の書にしるされている所にしたがって、祝福と、のろいとに関する律法の言葉をことごとく読んだ。 モーセが命じたすべての言葉のうち、ヨシュアがイスラエルの全会衆および女と子どもたち、ならびにイスラエルのうちに住む寄留の他国人の前で、読まなかったものは一つもなかった。

ヨシュア記 8:3-35 Colloquial Japanese (1955) (JA1955)

ヨシュアは立って、すべてのいくさびとと共に、アイに攻め上ろうとして、まず大勇士三万人を選び、それを夜のうちにつかわした。 ヨシュアは彼らに命じて言った、「あなたがたは町に向かって、町のうしろに伏せていなければならない。町を遠く離れないで、みな備えをしていなければならない。 わたしとわたしに従う民とは皆共に、町に攻め寄せよう。そして彼らが前のようにわれわれにむかって出てくるとき、われわれは彼らの前から逃げるであろう。 そうすれば彼らはわれわれを追って出てくるであろうから、われわれはついに彼らを町からおびき出すことができる。彼らは言うであろう、『この人々はまた前のように、われわれの前から逃げていく』。こうしてわれわれは彼らの前から逃げるであろう。 その時、あなたがたは伏せている所から立ち上がって、町を取らなければならない。あなたがたの神、主がそれをあなたがたの手に与えられるからである。 あなたがたが、町を取ったならば、町に火を放ち、主が命じられたようにしなければならない。わたしはこう、あなたがたに命じるのである」。 そうしてヨシュアが彼らをつかわしたので、彼らはアイの西方、ベテルとアイの間の待ち伏せする場所に行って身を伏せた。ヨシュアはその夜、民の中に宿った。 ヨシュアは明くる朝、早く起きて、民を集め、イスラエルの長老たちと共に、民に先立って、アイに上っていった。 彼と共にいたいくさびとたちもみな上っていって、町の前に近づき、アイの北に陣を取った。彼らとアイの間には、一つの谷があった。 ヨシュアはおおよそ五千人をとって、町の西方、ベテルとアイの間に、伏せておいた。 こうして民の主力を町の北におき、しんがりを町の西においた。ヨシュアはその夜、谷の中で宿った。 アイの王はこれを見て、すべての民と共に、急いで、早く起き、アラバに行く下り坂に進み出て、イスラエルと戦った。しかし、王は町のうしろに、すきをうかがう伏兵のおることを知らなかった。 ヨシュアはイスラエルのすべての人々と共に、彼らに打ち破られたふりをして、荒野の方向へ逃げだしたので、 その町の民はみな呼ばわり集まって彼らのあとを追い、ヨシュアのあとを追って町からおびき出され、 アイにもベテルにも残っているものはひとりもなく、みな出てイスラエルのあとを追い、町を開け放して、イスラエルのあとを追った。 その時、主はヨシュアに言われた、「あなたの手にあるなげやりを、アイの方にさし伸べなさい。わたしはその町をあなたの手に与えるであろう」。そこでヨシュアが手にしていたなげやりを、アイの方にさし伸べると、 伏兵はたちまちその場所から立ち上がり、ヨシュアが手をのべると同時に、走って町に入り、それを取って、ただちに町に火をかけた。 それでアイの人々が、うしろをふり返って見ると、町の焼ける煙が天に立ちのぼっていたので、こちらへもあちらへも逃げるすべがなかった。荒野へ逃げていった民も身をかえして、追ってきた者に迫った。 ヨシュアとすべてのイスラエルびとは、伏兵が町を取り、町の焼ける煙が立ち上るのを見て、身をかえしてアイの人々を撃った。 また町を取ったものは町を出て彼らに向かったので、彼らは、こちらとあちらとからイスラエルの中にはさまれた。こうしてイスラエルびとが彼らを撃ったので、生き残ったもの、逃げおおせたものは、ひとりもなかった。 そしてアイの王を生けどりにして、ヨシュアのもとへ連れてきた。 イスラエルびとは、荒野に追撃してきたアイの住民をことごとく野で殺し、つるぎをもってひとりも残さず撃ち倒してのち、皆アイに帰り、つるぎをもってその町を撃ち滅ぼした。 その日アイの人々はことごとく倒れた。その数は男女あわせて一万二千人であった。 ヨシュアはアイの住民をことごとく滅ぼしつくすまでは、なげやりをさし伸べた手を引っこめなかった。 ただし、その町の家畜および、ぶんどり品はイスラエルびとが自分たちの戦利品として取った。主がヨシュアに命じられた言葉にしたがったのである。 こうしてヨシュアはアイを焼いて、永久に荒塚としたが、それは今日まで荒れ地となっている。 ヨシュアはまた、アイの王を夕方まで木に掛けてさらし、日の入るころ、命じて、その死体を木から取りおろし、町の門の入口に投げすて、その上に石の大塚を積み上げさせたが、それは今日まで残っている。 そしてヨシュアはエバル山にイスラエルの神、主のために一つの祭壇を築いた。 これは主のしもべモーセがイスラエルの人々に命じたことにもとづき、モーセの律法の書にしるされているように、鉄の道具を当てない自然のままの石の祭壇であって、人々はその上で、主に燔祭をささげ、酬恩祭を供えた。 その所で、ヨシュアはまたモーセの書きしるした律法を、イスラエルの人々の前で、石に書き写した。 こうしてすべてのイスラエルびとは、本国人も、寄留の他国人も、長老、つかさびと、さばきびとと共に、主の契約の箱をかくレビびとである祭司たちの前で、箱のこなたとかなたに分れて、半ばはゲリジム山の前に、半ばはエバル山の前に立った。これは主のしもべモーセがさきに命じたように、イスラエルの民を祝福するためであった。 そして後、ヨシュアはすべての律法の書にしるされている所にしたがって、祝福と、のろいとに関する律法の言葉をことごとく読んだ。 モーセが命じたすべての言葉のうち、ヨシュアがイスラエルの全会衆および女と子どもたち、ならびにイスラエルのうちに住む寄留の他国人の前で、読まなかったものは一つもなかった。

ヨシュア記 8:3-35 リビングバイブル (JCB)

本隊がアイに向かう前に、ヨシュアは三万の精兵をひそかに派遣し、いつでも行動を起こせるよう、アイの後方のそれほど遠くない場所に、伏兵として忍ばせました。 ヨシュアは伏兵たちにこう説明しました。「さて作戦だが、まず本隊が攻撃をしかける。アイの軍は前回同様に町から出て来て戦うだろう。そこで、本隊は逃げる。 彼らはそれを追いかけて来る。つまり、町は空っぽになるというわけだ。彼らは、『イスラエル軍がまた逃げて行くぞ。この前のとおりではないか』と言うに違いない。 そこに、隠れていたあなたたちが飛び出し、町に攻め入るのだ。主は町を私たちの手に渡してくださる。 そこに入ったら、町に火をかけるのだ。」 こうして三万の精兵は夜中に本隊を離れ、アイの西端とベテルとの中間の地点に隠れました。一方、ヨシュアの率いる本隊は、エリコの宿営にとどまって夜を過ごしました。 翌朝早く、ヨシュアは兵を起こして長老たちを伴ってアイを目指し、 アイの北にある谷を前にして陣を敷きました。その夜、ヨシュアはさらに五千の兵を選んで、町の西方に隠れている別動隊に合流させ、自分はその谷で夜を過ごしました。 アイの王は、イスラエル軍が谷を渡って来るのを見ると、朝早く、アラバの平原で迎え撃とうと町を出ました。もちろん、町の後方に伏兵がいるとは夢にも思いませんでした。 ヨシュアの率いるイスラエル軍は、さんざん痛めつけられたように見せかけ、いっせいに荒野へ退却しました。 すると、アイの町中の兵士が追撃しようと、おびき出されたのです。案の定、町は無防備になりました。 アイからもベテルからも、兵士は一人もいなくなり、町の城門は開け放たれたままでした。 その時、主はヨシュアに命じました。「手にしている投げ槍を、アイの方に差し伸べよ。わたしがアイをあなたの手に渡すからだ。」言われたとおりにすると、 その合図を待っていた伏兵がいっせいに飛び出して町の中になだれ込み、火を放ちました。 アイの兵士たちが振り返ると、町から上る煙が空いっぱいに立ち込めているではありませんか。彼らは逃げ場を失いました。ヨシュアとその全軍は、煙を見て、伏兵が町に侵入したことを知りました。それで、追いかけて来た者たちに向き直り、反撃に出ました。 町に侵入したイスラエル軍も出て来て、背後から敵に襲いかかりました。このようにしてアイは罠にはまり、全滅したのです。生き残ったり逃れたりした者は一人もいませんでした。 しかし、アイの王だけは捕虜とされ、ヨシュアのもとに連れて来られました。 イスラエル軍はアイの全軍を一人残らず倒すと、町へ取って返し、残っていた人々を次々に打ちました。 こうして、アイの全住民一万二千人が、その日のうちに死に絶えたのです。 ヨシュアは、最後の一人にとどめが刺されるまで、投げ槍をアイの方に差し伸べたままでいました。 ただし、家畜と分捕り物はそのまま残しておきました。それはイスラエル軍のものでした。あらかじめ主がヨシュアに、そうしてよいと告げていたのです。 焼き払われたアイは荒れ果てた丘となり、現在に至っています。 ヨシュアは、アイの王を夕方まで木にかけてさらし、日が沈むと死体を降ろして町の門の入口に投げ捨てました。その上に積み上げた石の山は、今も見ることができます。 ついでヨシュアは、モーセが命じたとおり、イスラエルの神である主のためにエバル山に祭壇を築きました。 律法の書に、「わたしのために、のみを当てたことのない石で祭壇を築け」と言われているとおりに。祭壇が完成すると、祭司たちはその上に、焼き尽くすいけにえと和解のいけにえをささげました。 またヨシュアは、人々が見守る中で、祭壇の石に十戒を刻みつけました。 それから、長老、裁判官、在留外国人も含むイスラエル人全員は二組に分けられ、一方はゲリジム山のふもとに、もう一方はエバル山のふもとに立ちました。両者の間には、主の契約の箱をかつぐ祭司たちが全員を祝福しようと待ちかまえていました。すべて、先にモーセが命じたとおりに行われました。 ヨシュアは、モーセが律法の書に記した祝福とのろいのことばを、ことごとく読み上げました。 モーセの与えたすべての戒めが、女や子ども、それに在留外国人も含む全会衆の前で読み上げられたのです。

ヨシュア記 8:3-35 Seisho Shinkyoudoyaku 聖書 新共同訳 (新共同訳)

ヨシュアは全軍隊を率いて行動を起こし、アイへ攻め上った。ヨシュアは三万の勇士をえりすぐって夜の間に送り込み、 彼らに命じた。「見よ、あなたたちは裏手から町をうかがう伏兵であるから、町からあまり離れず、全員、態勢を整えておきなさい。 その他の全軍はわたしと共に町に近づく。敵がこの前と同様、我々を迎え撃とうと出て来たなら、我々は退却する。 敵は、我々がこの前と同様、退却して行くと思って、追撃して来るであろう。そうすれば彼らを町からおびき出せる。我々が退却している間に、 あなたたちは待ち伏せしている所から出て、町を占領しなさい。あなたたちの神、主は町をあなたたちの手に渡してくださる。 町を取ったらこれに火を放ち、主の言葉どおり行いなさい。見よ、わたしはこう、あなたたちに命じている。」 ヨシュアがこうして、彼らを遣わしたので、彼らはアイの西側、ベテルとアイの間の待ち伏せの場所に行って待機した。民と共にその夜を過ごしたヨシュアは、 翌朝早く起きて民を召集し、イスラエルの長老たちと共に、その先頭に立ってアイに向かって上った。 ヨシュアに率いられた全軍は攻め上って、町の入り口近くに達し、谷一つ隔ててアイの北側に陣を敷いた。 彼は約五千人を選び、伏兵として町の西側、ベテルとアイの間に配置した。 その他の兵は町の北側にすべての宿営を張ったが、最後部は町の西に達していた。その晩、ヨシュアは平野へ下って行った。 それはアイの王の知るところとなり、町の者も急ぎ起き出し、王とその全軍は、イスラエルを迎え撃とうとアラバに面する戦場に進軍した。王は町の裏手に伏兵がいるとは知らなかった。 ヨシュアの率いる全イスラエルが彼らに打ち破られたかのように荒れ野の道を退却すると、 町の全軍も追撃のために呼び集められ、ヨシュアの後を追い、彼らはこうして、町からおびき出された。 イスラエルを追わずに残った者は、アイにもベテルにも一人もいなかった。しかも、イスラエルの後を追ったとき、町の門は開けたままであった。 主はヨシュアに言われた。「あなたが手にしている投げ槍をアイに向かって差し伸べなさい。わたしはアイをあなたの手に渡す。」ヨシュアが手にしていた投げ槍を町に向かって差し伸べると、 伏兵は一斉にその場所から立ち上がり、ヨシュアが手を伸ばしている間に町に攻め込んで占領し、直ちに町に火を放った。 アイの兵士が振り返って見たときには、既に町の煙は天に達しており、荒れ野に逃げた軍勢も追っ手に対して向き直ったので、彼らはどこにも逃げることができなくなってしまった。 ヨシュアの率いる全イスラエルは、伏兵が町を占領し、町から煙が立ち昇るのを見ると、向きを変えてアイの兵士に打ちかかり、 伏兵も町を出て彼らに向かったので、彼らはイスラエル軍の挟み撃ちに遭い、生き残った者も落ちのびた者も一人もいなくなるまで打ちのめされた。 アイの王は生け捕りにされ、ヨシュアのもとに引き出された。 イスラエルは、追って来たアイの全住民を野原や荒れ野で殺し、一人残らず剣にかけて倒した。全イスラエルはアイにとって返し、その町を剣にかけて撃った。 その日の敵の死者は男女合わせて一万二千人、アイの全住民であった。 ヨシュアはアイの住民をことごとく滅ぼし尽くすまで投げ槍を差し伸べた手を引っ込めなかった。 ただし、この町の家畜と分捕り品は、主がヨシュアに命じた言葉どおり、イスラエルが自分たちのために奪い取った。 ヨシュアはこうしてアイを焼き払い、とこしえの廃虚の丘として打ち捨てた。それは今日まで残っている。 ヨシュアはまた、アイの王を木にかけて夕方までさらし、太陽の沈むころ、命じてその死体を木から下ろさせ、町の門の入り口に投げ捨て、それを覆う大きな石塚を築かせた。それは今日まで残っている。 そのころ、ヨシュアはエバル山にイスラエルの神、主のための祭壇を築いた。 この祭壇は、主の僕モーセがイスラエルの人々に命じ、モーセの教えの書に記されたとおり、鉄の道具を使わない自然のままの石で造られた。彼らはその上で、主に焼き尽くす献げ物と和解の献げ物をささげた。 ヨシュアはこの祭壇の石に、モーセがイスラエルの人々のために記した教えの写しを刻んだ。 全イスラエルは、長老、役人、裁判人をはじめ、寄留者もその土地に生まれた者も、主の契約の箱を担ぐレビ人である祭司たちの前で、箱のこちら側とあちら側に、半分はゲリジム山の前に、他の半分はエバル山の前に立った。それは主の僕モーセがかつて命じたように、イスラエルの民を祝福するためであった。 その後ヨシュアは、律法の言葉すなわち祝福と呪いをことごとく、すべて律法の書に記されているとおりに読み上げた。 ヨシュアは、モーセが命じたことをひと言残さず、イスラエルの全会衆、女、子供、彼らの間で生活する寄留者の前で読み上げた。