エゼキエル書 28:1-12

エゼキエル書 28:1-12 新共同訳

主の言葉がわたしに臨んだ。 「人の子よ、ティルスの君主に向かって言いなさい。主なる神はこう言われる。お前の心は高慢になり、そして言った。『わたしは神だ。わたしは海の真ん中にある神々の住みかに住まう』と。しかし、お前は人であって神ではない。ただ、自分の心が神の心のようだ、と思い込んでいるだけだ。 お前はダニエルよりも賢く、いかなる奥義もお前には隠されていない。 お前は知恵と悟りによって富を積み、金銀を宝庫に蓄えた。 お前は取り引きに知恵を大いに働かせて富を増し加え、お前の心は富のゆえに高慢になった。 それゆえ、主なる神はこう言われる。お前は自分の心が神の心のようだと思い込んでいる。 それゆえ、わたしはお前に対して諸国の中でも最も暴虐な外国人を立ち向かわせる。彼らはお前の知恵の誇りに向かって剣を抜き、お前の栄華を汚し、 お前を陰府に突き落とす。お前は海の真ん中で切り倒されて死ぬ。 お前は自分を殺す者の前でもなお、『わたしは神だ』と言い張るのか。お前は人であって、神ではなく、切り倒す者の手にある。 お前は割礼のない者として、外国人の手にかかって死ぬ。まことにわたしがこのことを語った」と主なる神は言われる。 主の言葉がわたしに臨んだ。 「人の子よ、ティルスの王に対して嘆きの歌をうたい、彼に言いなさい。 主なる神はこう言われる。 お前はあるべき姿を印章としたものであり 知恵に満ち、美しさの極みである。