ヨブ記 34:12-37

ヨブ記 34:12-37 口語訳

まことに神は悪しき事を行われない。 全能者はさばきをまげられない。 だれかこの地を彼にゆだねた者があるか。 だれか全世界を彼に負わせた者があるか。 神がもしその霊をご自分に取りもどし、 その息をご自分に取りあつめられるならば、 すべての肉は共に滅び、 人はちりに帰るであろう。 もし、あなたに悟りがあるならば、これを聞け、 わたしの言うところに耳を傾けよ。 公義を憎む者は世を治めることができようか。 正しく力ある者を、あなたは非難するであろうか。 王たる者に向かって『よこしまな者』と言い、 つかさたる者に向かって、『悪しき者』と 言うことができるであろうか。 神は君たる者をもかたより見られることなく、 富める者を貧しき者にまさって 顧みられることはない。 彼らは皆み手のわざだからである。 彼らはまたたく間に死に、 民は夜の間に振われて、消えうせ、 力ある者も人手によらずに除かれる。 神の目が人の道の上にあって、 そのすべての歩みを見られるからだ。 悪を行う者には身を隠すべき暗やみもなく、 暗黒もない。 人がさばきのために神の前に出るとき、 神は人のために時を定めておかれない。 彼は力ある者をも調べることなく打ち滅ぼし、 他の人々を立てて、これに替えられる。 このように、神は彼らのわざを知り、 夜の間に彼らをくつがえされるので、 彼らはやがて滅びる。 彼は人々の見る所で、 彼らをその悪のために撃たれる。 これは彼らがそむいて彼に従わず、 その道を全く顧みないからだ。 こうして彼らは貧しき者の叫びを 彼のもとにいたらせ、 悩める者の叫びを彼に聞かせる。 彼が黙っておられるとき、 だれが非難することができようか。 彼が顔を隠されるとき、 だれが彼を見ることができようか。 一国の上にも、一人の上にも同様だ。 これは神を信じない者が世を治めることがなく、 民をわなにかける事のないようにするためである。 だれが神に向かって言ったか、 『わたしは罪を犯さないのに、懲らしめられた。 わたしの見ないものをわたしに教えられたい。 もしわたしが悪い事をしたなら、 重ねてこれをしない』と。 あなたが拒むゆえに、 彼はあなたの好むように報いをされるであろうか。 あなたみずから選ぶがよい、わたしはしない。 あなたの知るところを言いなさい。 悟りある人々はわたしに言うだろう、 わたしに聞くところの知恵ある人は言うだろう、 『ヨブの言うところは知識がなく、 その言葉は悟りがない』と。 どうかヨブが終りまで試みられるように、 彼は悪人のように答えるからである。 彼は自分の罪に、とがを加え、 われわれの中にあって手をうち、 神に逆らって、その言葉をしげくする」。

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