ルカによる福音書と使徒言行録をめぐる旅サンプル

ルカによる福音書と使徒言行録をめぐる旅

40日中 1日


ルカはイエスの生涯のもっとも早い時期を目のあたりにした多くの証人を調査した上で、福音書の記述を組み立てています。物語はエルサレムの丘から始まります。古代の預言者たちの言葉によると、この丘で神自らがいつの日か地にあまねく満ちる自らの王国を建てるとおっしゃったのです。

エルサレムの宮で、ある日ザカリヤと言う名の祭司が務めを行っているとき、幻を見て恐怖の念に襲われます。天使が現れて、彼と彼の妻は男子を産むであろうと言うのです。これは不思議なことでした。ルカ伝によると、ザカリヤと彼の妻は二人とも年老いており、子供を持つことなど不可能だったからです。この詳細と共に、ルカはイスラエルの偉大な先祖であるアブラハムとサラの物語と比較するために、類似点を提示しています。彼らも非常に高齢で子供を持つことなどとてもできませんでしたが、神が奇蹟を起こして彼らに息子を授けてくださり、そこからイスラエルの物語が始まったのです。つまり、ルカは神がここでもまた、同じように重要なことを行おうとしているとほのめかしているのです。天使はザカリヤに息子をヨハネと名付けるように告げます。そして、彼の息子はイスラエル古代の預言者たちの指し示していた者、つまりイスラエルを整えるために来て神と会い、エルサレムを支配するようになるだろうと言うのです。ザカリヤはその話を信じなかったために、ヨハネの誕生まで口を利くことをできなくされてしまいます。

同じ天使が処女マリヤの前にも現れ、同じように感動する知らせを告げます。彼女もまた、イスラエルの預言者たちが約束した息子を奇跡的に授かります。天使は彼女に子供をイエスと名付けるように言うと、その子がダビデのような王となり、神の民を永遠に支配すると告げます。マリヤは、神が彼女の子宮内でご自身を人間に結びつけ、やがてメシアを産むことを知るようになります。そうして、マリヤは小さな町の少女から未来の王の母親になるのです。また、マリヤは自分の社会的地位が逆さまになるような大きな変動が起こったことに驚き、そのことを歌っています。神は彼女の息子を通して支配者を王座から追放し、貧しい者と謙虚な者を高めようとされているのです。神は全世界の秩序を上下逆さまにしようとしています。 

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この読書プランについて

ルカによる福音書と使徒言行録をめぐる旅

ルカによる福音書と使徒言行録をめぐる旅は、個人、小グループ、ご家族が40日間かけてルカ文書を読み通すプログラムです。このプランでは参加者がイエスと出会い、ルカの卓越した文学的デザインに没頭するお役に立てばという配慮から、アニメーションビデオや洞察に満ちた要約をちりばめています。

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この計画を提供してくれたBibleProjectに感謝します。 詳細については、https://bibleproject.comをご覧ください。